地元の魅力を再発見 ――― あばしり夏祭り花火大会

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待ちに待った、花火の始まり

爽やかな風の中、夏の太陽が照らす、北海道網走市。ここで、7月27日に花火大会が催されました!私は高校までを網走で過ごしたのですが、今年は19年ぶりに地元に帰って花火を堪能することにしました。

横浜・鎌倉・多摩川・東京湾---関東で豪華な花火大会に慣れていた私が地元の花火を見に帰ったその理由は……「網走の花火が変わった」ことです。 打ち上げの数は2年前までが1,700発、それが好評につき 昨年は2,500発に。そして今年は3,000発になりました。

昨年仲間に花火の動画を見せてもらったのですが、その迫力がすごい!! なぜか---?と考えた時に、日常とのギャップが喜びを倍にしていることに気が付きました。光あふれる都会の中の花火ではなく、静かな日常の中で“市民の夏のエンターテイメント”として上がる花火。これは本当に贅沢です。

一昨年からは、道東で初の音楽花火も好評で感動で涙を流す若者までいるそうです(PUREですね!)。これまでは港で行われていた開催場所も、4年前から川港(港に川が注ぎ込む場所)の側にある北海道人気道の駅ランキング第2位の「流氷街道網走」に変わりました。それによって夕市の会場や川沿いの道・対岸側など、さまざまな場所から花火を見ることができるようになったのも花火大会が盛り上がりを増している理由の一つなのではないでしょうか。今回私も、関東と地元をつないで一緒に市民活動をしている仲間とFacebookでイベントページを立ち上げ、花火大会を楽しむことにしました。

花火開始の3時間半前から、じつは大事なお楽しみがありました。それは……スバリ、BBQ!!会場の一部で行っている夕市でも七輪を貸し出しており、出店や直売所も充実していて気軽に楽しむことができるのですが、ふつうのBBQとちがうことは、具材が贅沢過ぎることでしょう。野菜は農家からの直産、魚は漁業関係者から。そしてフルーツは採れたての網走産サクランボ。その他にも、出店では関東で食べると高値のつくホッカイシマエビ(こちら、ボイルしてあるままでも食べられますが、カリッと焼くと皮がまるでえびせんのような美味しさ!)など、まるで“食の祭典”。地元の人は何気なくやっているBBQが、実はかなりハイクオリティなのに驚かされます。

お腹も満たされ、辺りに夜の帳が下りた19:30。ドドン、ドン!!アナウンスが花火大会の開始を告げ、観客が一斉に空を見上げます。いよいよ花火のスタートです! はじめはカメラを片手に格闘していた私たちも、映し切ることのできないダイナミックな花火に途中で写真をあきらめ、周囲のみなさんとともに花火に心を預けました。

力強い花火・ロマンティックな演出・楽しい見せ方---空を染め上げる花火自体の素晴らしさ。そして、人との関係性もそこにはありました。何気なく居合わせたように見えて、周囲の子どもたちに「危ないから、こっち入っちゃダメだよ」と気軽に声を掛け合うのです。都会ではクレームを言うことはあっても、なかなか見られない光景です。お互いをお互いが見守り、喜びを共有しているからこそ、分かち合う感動もひとしおです。

また、大人になって気が付く楽しみもありました。地元の企業がスポンサーとして花火を上げているため、友達の働いている会社や ミニコミ誌LOVEあばしりでお世話になっている企業など親しみを感じる企業の名前が目白押しなのです。 「あっ♪あそこが上げている花火か~!さすがも迫力だな!!」「繊細な感性がいいね!」「数は少ないけど、選りすぐった感じがする!」……と、ひとつひとつの花火に親近感が湧きます。ふだん私たちを支えているさまざまなつながりが花火を通して具現化される瞬間でもあるのです。 スポンサー企業の数に関しては、昨年までは25社程度だったのが、今年は40社に増加したとのこと。共同スポンサーが増え、一つ一つの花火が豪華になり、見ていた人の感動が評判を呼んですでに来年の花火の新規スポンサーの申し込みも続出しているそうです。今後ますますスケールアップしていく花火の好循環、見逃せません!

楽しい時はあっという間に過ぎゆき……。26の工程のフィナーレ、3か所から上がる音楽花火の豪華さは会場中の人たちの心をわし掴みにして、今年の花火大会は終了となりました。名残惜しそうに会場を後にする人たちは、満たされた笑顔であふれていました。 冬が長く、寒い時期も続くオホーツク海岸での 夏の空を染め上げるひとときの輝き。「行って良かった花火大会ランキング」でも道内4位と、健闘中です。

私は19年ぶりに地元の花火を見ましたが、さまざまな要素が混ざり合い、あのころとはちがう感動がありました。都会の大きな花火もいいですが、地方の豊かな花火もいいものです。

みなさんもこれを機会に、地元の花火を見直してみてはいかがでしょうか。時代の変化と共に様々な工夫を凝らし、進化ているようです。大人になった今こそ分かる、“地元の魅力”。これからの世代に、伝えていきたいですね。

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松原美里
エクレス子どもの家保育園 施設長
LOVEあばしり 代表/UmehanaRelations 代表

北海道網走生まれ、父の転勤で道内(留萌・釧路・北見)・道外(青森・山梨)を回り、中高を網走で過ごして横浜・東京へ。
保育士・児童養護施設職員を経て「子どものためには、大人が輝く背中を見せること」とUmehanaRelationsを立ち上げ、
子育て支援事業(執筆・監修・講演)と保育士コミュニケーション講座を主催。
現在は横浜の保育園施設長の傍ら、地元網走の市民活動を楽しんでいる。
趣味は歴史・鉄道・写真・着物。

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