日本最北のご当地ちゃんぽん

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日本最北のご当地ちゃんぽん、北海道の網走ちゃんぽん

今日は日本最北のご当地ちゃんぽん、北海道の網走ちゃんぽんをご紹介します。

「北海道の網走にちゃんぽんって昔からあったの?」と疑問に思う人も多いかもしれません。 そうなのです、北海道は完全なラーメン文化なので、もともとちゃんぽんなんて、どこにも無かったのです。 それが何故?その誕生秘話に迫ります。

そもそもの発端は、冷凍すり身発祥の地である網走市と、全国有数の練りもの消費量を誇る長崎県雲仙市で繰り広げられる世界一の長さの焼きちくわ作り競争。

5年前から毎年、記録を塗り替えながら、それぞれの地域の人々が交流を深める中、長崎県雲仙市の練り物消費量が多いのがなぜか? ということを検証したところ、長崎のソウルフードである「ちゃんぽん」に入れてみんな食べているからという事が判明したのです。

そこで、ピンときたのが、網走の人たち。 寒い土地柄であり、練り物はもちろん、海産物が豊富な網走に「ちゃんぽん」はぴったりだと思ったのです。 そこで2011年秋、「網走ちゃんぽん研究会(石原基会長)」を設立し、メンバーを募集。そこに集まったのは、かまぼこ職人、自衛隊員、靴屋、水産加工会社や不動産あっせん業者の職員、ついでに市議会議員と多種多様な顔ぶれ。

そして、「網走ちゃんぽん研究会」が主体となり、長崎県雲仙市小浜町から「ちゃんぽん伝道師」として知られる「ちゃんぽん番長」こと林田真明さん(雲仙市職員)を呼んで、ご当地ちゃんぽんの開発をスタート。約半年にわたる試行錯誤を重ね、2012年4月15日に公式デビュー。網走特産のシジミや、エビ、ホタテなどの豊富な魚介類を小浜ちゃんぽんの豚骨スープと掛け合わせて、独自の味を演出。「生まれてこの方ちゃんぽんを食べたことも無い」と豪語する網走の製麺屋「竹中製麺」が苦労して仕上げた専用麺は網走産の小麦も使い、本格派の味わいに。もちろんかまぼこは、網走の前浜で水揚げされたスケソウダラの冷凍すり身を原料に使用し、地元のかまぼこ屋さん全4軒が製造。

デビューからわずか1年半で提供店舗は14軒に広がり、家庭用の小売パックまで登場しました。しかも、提供店舗専用のちゃんぽん丼は、網走刑務所の受刑者が刑務作業(刑務所内での労働)で作っているという、まさに地域のすべてのエッセンスがギュッとつまった網走ちゃんぽん。1杯の丼から網走の風景が見えてくるようです。

ちゃんぽんという料理の懐の深さで雲仙・小浜と網走の食文化がドッキング。まさに北と南の街を結ぶ「ご両地グルメ」です。 毎年開かれる全国ご当地ちゃんぽんフェスティバルへの出店を中心に、網走市内外のイベントに積極的に参加。5月~11月は毎週末全国各地どこかのイベントに網走ちゃんぽんの屋台が出店しています。

また、網走ちゃんぽんを網走の街興しのツールとして活かすだけでなく、地域の食材を子どもたちへの伝えるツールとして使用しているのも特徴です。幼稚園や保育園の給食やおやつの時間に合わせて網走ちゃんぽんの調理実演と食材を紹介する紙芝居ショーを実施して、子どもたちに網走の食材の魅力を伝えています。北海道・網走の食材の魅力を世界に発信する存在として網走ちゃんぽんの爆走はまだまだ続きます。

網走ちゃんぽん研究会HPhttp://www.abashiri-champong.jp/index.html

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近藤憲治
網走市議会議員

2004年 名古屋鉄道株式会社入社。 2006年 北海道新聞社入社。 2007年3月に釧路支社報道部へ異動。ドクターヘリ誘致活動やアイヌ民族の文化伝承などを取材。 2008年7月 北海道新聞社網走支局へ異動。市政・市民活動・漁業・観光などの取材で活躍。連載「オホーツクかまぼこ百科」ではお札型の揚げ蒲鉾「長天」のルーツを探ろうと香川県観音寺市へ。 2011年2月 北海道新聞社を退社。2011年4月24日 網走市議会議員選挙で1208票